マイル活用術AIRCABINHUB JOURNALANA

ANAとJALの国内線特典航空券を比較。必要マイルと変更のしやすさで選ぶ

同じ8,500マイルでも、予定が動いたときの使い勝手は違う。残高だけで決める前に、帰りの便まで並べたい。

搭乗記を見る49件
ANA Boeing 787-10の機体参考写真
画像:S5A-0043 · CC BY 4.0

01ANAはカレンダー、JALは検索結果を見る。

ANAは季節、JALは提示額も変わる. ANA: L・R・Hシーズン. JAL: 基本マイル+必要に応じPLUS. 比較: 同じ日・区間・人数の検索結果
図の内容をテキストで読む
ANA
L・R・Hシーズン
JAL
基本マイル+必要に応じPLUS
比較
同じ日・区間・人数の検索結果
図:AirCabinHub編集部

国内線にマイルを使うなら、まず同じ日・同じ区間・同じ人数で検索します。ANAは出発日のシーズンによって必要マイルが変わり、JALは基本マイルで取れる席に加え、追加マイルで予約できるPLUSがあります。ANAのローシーズンとJALの基本マイルだけを並べても、自分の旅行の比較にはなりません。

普通席・片道1人の比較/2026年10月確認
東京発の例ANA L/R/HJAL基本マイル
大阪6,000/6,500/9,0006,500
札幌7,000/8,500/10,5008,500
沖縄・那覇8,000/9,500/12,0009,500

ANAのLはロー、Rはレギュラー、Hはハイ。JALの欄はPLUSで増える前の基本額です。どちらも、その数字の席が希望日に人数分あることを意味しません。表で残高の目安をつかんだら、実際の検索額へ進みます。国内線でも空港施設使用料などの現金負担を、最後の総額に入れましょう。

022人往復なら、片道の差は4倍になる。

1人片道の差は、2人往復なら4席分. 往路: 2人分の必要マイル. 復路: 2人分の必要マイル. 合計: 4席分+各便の現金負担
図の内容をテキストで読む
往路
2人分の必要マイル
復路
2人分の必要マイル
合計
4席分+各便の現金負担
図:AirCabinHub編集部

たとえば東京―札幌を2人で往復する場合。ANAが往復ともRなら8,500×4で34,000マイル、Lなら28,000、Hなら42,000マイルです。JALも往復とも基本額で2席取れれば34,000マイル。ここまでは同じでも、帰りだけPLUSになると合計は変わります。

JALの検索結果が行き8,500、帰り12,000マイルだったと仮定すると、2人合計は41,000マイル。これは実売額ではなく計算例ですが、片道の「8,500〜」だけでは見えない差がわかります。行きと帰りを別々に記録してから、人数を掛けるのがコツです。

残高が足りることと、使う価値があることも別です。有償航空券の総額と、特典の現金負担を差し引いた金額を比べてみましょう。差額が3万円、必要マイルが3万なら、1マイルで節約する金額は約1円。高い日に使う、別の旅に残す、といった判断の材料になります。

03同じ34,000マイルでも、節約できる金額で価値が変わる。

2人往復で34,000マイルを使うとき、比べる現金運賃は「同じ便の最も高い普通運賃」ではなく、実際に買ってもよい時刻・条件の運賃です。安い特典が取れても、前泊が必要になったり、帰りが早くて現地の予定を一つ削ったりするなら、その負担も含めて考えます。

有償総額36,000円、53,000円、70,000円を、34,000マイルと現金2,000円の特典に替えると、1マイルあたり1円、1.5円、2円の節約になる計算例
棒の長さはマイルで節約する金額。運賃や施設使用料は計算用の仮定です。画像:AirCabinHub · Original diagram
2人往復・34,000マイルの使い道を比べる計算例
買う予定の航空券総額特典の現金負担マイルで節約する額1マイルあたり
36,000円2,000円34,000円1.00円
53,000円2,000円51,000円1.50円
70,000円2,000円68,000円2.00円

金額はいずれも計算用の仮定で、空港施設使用料や販売運賃の実例ではありません。計算は(実際に買う航空券の総額−特典の現金負担)÷必要マイル。自分なら1マイルを1.5円以上の節約に使いたいと考える場合、この例では有償総額が53,000円以上になると、その基準を満たします。

ただし、期限が迫るマイルと、次の国際線に使うつもりのマイルでは、残す価値が違います。「いつかファーストクラスで使えば高い価値になる」という想像だけで、使い切れる国内旅行を見送る必要はありません。予定のある次の使い道と比べることが、数字を生活に戻すポイントです。

04予定が動きそうなら、変更手順の差が大きい。

日付を動かすときの違い. ANA: 同一区間の変更+シーズン差額. JAL: 払い戻し → 新規予約. どちらも: 空席・締切・有効期限を確認
図の内容をテキストで読む
ANA
同一区間の変更+シーズン差額
JAL
払い戻し → 新規予約
どちらも
空席・締切・有効期限を確認
図:AirCabinHub編集部

ANAの国内線特典は、同一区間で便・日付の変更ができます。操作は、変更したい便の前日まで、かつ元の便の出発前まで。シーズンをまたげばマイル差額を調整します。席が取れても、変更締切を過ぎれば同じ扱いでは動かせないため、予定が変わった時点で手続きしたいところです。

JALの国内線特典は、予約した航空券を別便へ変更する方式ではありません。払い戻して取り直します。新しい便はその時点の必要マイルと空席で再予約するため、最初に基本マイルで取ったことが、次の予約額を保証するわけではありません。

予定変更時の違い
場面ANAANAJapan AirlinesJAL
同一区間で日付を変更期限内に空席とシーズン差額を確認払い戻し後、新規に予約
必要マイルが増える場合シーズン変更の差を追加取り直す時点の提示額
期限切れマイル返却されない分に注意払い戻し条件と有効期限を確認

05キャンセルの出口も見て、使う口座を決める。

2人の未使用特典を取り消す場合. ANA: 6,000円 または 6,000マイル. JAL: 1人1特典1,000円 × 2人. 戻るマイル: 失効済み分は別に確認
図の内容をテキストで読む
ANA
6,000円 または 6,000マイル
JAL
1人1特典1,000円 × 2人
戻るマイル
失効済み分は別に確認
図:AirCabinHub編集部

ANAは全区間未使用の払い戻しで、1人あたり3,000円または3,000マイルを選ぶ方式です。2人なら6,000円または6,000マイル。現金を選べることは、マイルを次の旅行に残したい人にとって比較の要素になります。JALは1人・1特典につき1,000円。取り直し前提のJALは、キャンセル時の現金負担が小さい一方、新しい便の必要マイルは再検索になります。

予定が固まり、希望便を基本額で取れるなら、両社の残高と時刻で選びやすくなります。予定が動く可能性があるなら、ANAの変更手順に価値を感じる人もいるでしょう。最少マイル・現金負担・変更のしやすさを一枚にまとめると、「持っているから使う」から「この旅に合うから使う」へ選び方が変わります。

06同じ「日付変更」でも、残高の動きはこう違う。

札幌へ2人:日付変更の例. ANA R → H: 17,000 → 21,000:追加4,000. JAL 基本 → 仮のPLUS: 17,000 → 24,000:差7,000. JALの手順: 差額変更ではなく払い戻し・再予約
図の内容をテキストで読む
ANA R → H
17,000 → 21,000:追加4,000
JAL 基本 → 仮のPLUS
17,000 → 24,000:差7,000
JALの手順
差額変更ではなく払い戻し・再予約
図:AirCabinHub編集部 · 計算例

東京―札幌を2人で片道、ANAのRシーズンで取った17,000マイルから、Hシーズンの便へ動かすとします。必要額は21,000マイルなので差額は4,000マイル。期限内で空席があっても、この追加分を口座に用意できなければ変更できません。予定変更に備えるなら、予約時に残高をゼロにしないという考え方ができます。

JALを2人とも基本額8,500マイルで取っていて、新しい便が一人12,000マイルと表示された場合は、新規予約に24,000マイルが必要です。元の17,000マイルがすべて戻れば差は7,000マイルですが、変更ボタンで差額だけ払う手続きではありません。元の特典の払い戻しと、新しい特典の予約を分けて考えます。この12,000マイルは提示額を仮定した例です。

予約を動かす前に手元へ書き出すこと
ANAANAJapan AirlinesJAL
変更先のシーズンと追加マイル新しい便を人数分検索した必要マイル
元の便・変更先の便の締切取り直しの空席と取消手数料
差額を払える残高戻るマイルの有効期限と再予約時の残高

日程を動かせる可能性が高い人には、この手順の違いが数千マイルの初期差より重要になることがあります。逆に、家族の休みが確定している旅行なら、希望時間帯に人数分取れる便の方が価値を持ちます。予約を変更できる制度が、自分に必要な柔軟性なのかまで考えて選びましょう。

07ANAの取消手数料は、1マイル1円が一つの境目。

残すマイルを、近いうちに使えるか. 現金で手数料: 3,000円を払う. 手元に残るマイル: 3,000マイル. 一つの境目: 1マイル1円/期限切れ分は復活しない
図の内容をテキストで読む
現金で手数料
3,000円を払う
手元に残るマイル
3,000マイル
一つの境目
1マイル1円/期限切れ分は復活しない
図:AirCabinHub編集部

ANAで3,000円を払うか3,000マイルを差し引くかを選べる場合、現金払いは「3,000円で3,000マイルを残す」と読み替えられます。つまり、残すマイルを近いうちに1円より高い価値で使えるなら現金払いを検討しやすい。2人なら6,000円と6,000マイルの比較です。

一方、払い戻し時点で期限を過ぎたマイルは、現金で手数料を払っても復活しません。大事なのは残高の数字だけでなく、戻った後に使える期間があるか。JALも含め、出発前に予定が崩れたら、次の便の検索と同じタイミングで有効期限を見ておくと、手数料だけ安くても使えるマイルが戻らない、という見落としを減らせます。

最終的には、希望便を取るためのマイル、現金の支払い、変更時の追加残高、取消後に残るものの4点で比較します。どちらの口座を先に使うべきかは、この4点をそろえて初めて決められます。

関連する搭乗記