JALはアップグレードとビジネス特典、どちらが得?2人往復で比較
アップグレードなら少ないマイルでビジネスクラスへ。ただ、対象航空券の購入費も必要です。ロンドン旅行の2人往復を例に、現金とマイルの総負担を比べました。
搭乗記を見る33件対象の有償航空券をすでに持っている人には、アップグレードが有力な選択肢です。これから購入する人は、ビジネス特典よりマイルが少なくても、航空券代を含む現金の支払いが大きくなることがあります。
01アップグレード33,000マイルには、航空券の購入費も必要
図の内容をテキストで読む
- アップグレード
- 33,000マイル+対象券購入費
- ビジネス特典
- 基本57,000マイル+税金等
- 条件
- 日本―ロンドン/1人片道
JALの日本―ロンドン線では、ビジネスクラスへの国際線アップグレードは1人片道33,000マイル。ビジネスクラス特典航空券の基本マイル数は1人片道57,000マイルです。数字だけならアップグレードが有利に見えますが、前者には対象となる有償航空券の購入費が必要です。後者は航空券そのものをマイルで手配し、別途税金などを支払います。
| 項目 | 有償券+アップグレード | ビジネス特典航空券 |
|---|---|---|
| 必要マイル | 33,000 | 基本57,000。PLUSでは増える |
| 現金の主な負担 | 対象予約クラスの航空券+その諸費用 | 税金・燃油特別付加運賃など |
| 先に確認すること | 買う運賃が対象か、上位クラスの特典枠があるか | 希望便に何マイルで特典が出るか |
| 向いている出発点 | 対象航空券を持っている、会社などが支給する | これから旅行全体を手配する |
すでに対象航空券を持っているかどうかで、計算の出発点は変わります。購入済みの航空券でも払い戻せるなら、戻るお金を次の手配に使えます。払い戻せず、その便に乗ることが決まっている場合は、過去の航空券代をもう一度払うわけではありません。これから追加で払う現金と使うマイルが、アップグレードを決める際の主な負担になります。
02対象となる予約クラスと、2人分のアップグレード枠

JAL便名の対象運航便で、エコノミー/プレミアムエコノミーからビジネスへ進める主な予約クラスはW・R・Y・B・H・Kです。ビジネスからファーストはJ・C・D・I、エコノミーからプレエコはY・B・H・K。アルファベットは座席番号ではなく、購入する航空券の予約クラスを示します。特典航空券や対象外の割引運賃を買い、あとから差分マイルだけで上げる仕組みではありません。
検索結果に出る最安エコノミーが対象外なら、その価格に33,000マイルを足してもビジネスクラスには乗れません。必要なのは、アップグレード対象運賃の総額です。「プレエコ」という販売クラス名だけでも判断できず、運賃詳細に記載された予約クラスと利用条件が関わります。
有償のビジネスクラスが販売されていても、アップグレード特典の枠があるとは限りません。座席表の空白も、特典枠の数を示しているわけではありません。2人旅では、往路・復路それぞれで2人分の確保が必要です。一人だけアップグレードできた場合には、機内を別々のクラスで過ごす可能性も残ります。
032人往復で96,000マイル差。現金の支払いはどう変わる?
往復とも同じ基本額で手配できるとすると、アップグレードは33,000×2人×2方向=132,000マイル。ビジネス特典は57,000×2人×2方向=228,000マイルです。アップグレードなら96,000マイル少なく済みますが、対象航空券の購入費が加わります。以下は、現金額を仮定した比較です。
| 2人往復 | 対象有償券+アップグレード | ビジネス特典 |
|---|---|---|
| マイル合計 | 132,000 | 228,000 |
| 現金合計の仮定 | 600,000円(対象運賃・諸費用込み) | 160,000円(特典の税金など) |
| 差分 | 440,000円多く払い、96,000マイル残す | 96,000マイル多く使い、440,000円を抑える |
この例では、96,000マイルを残す代わりに44万円多く払います。1マイルあたりでは約4.58円の現金差です。これは「JALマイルは4.58円の価値がある」という一般的な評価ではなく、この二つの見積もりで、マイルを使わずに残すための支払額です。残したマイルで別の旅行を予定しているとしても、そのために44万円を多く払いたいかどうかが判断の分かれ目になります。
会社が対象航空券を手配し、個人の追加負担が小さい場合には、アップグレードの魅力が増します。必要な移動はすでに決まっていて、自分が使うのは主にマイルだからです。同じ33,000マイルでも、航空券を全額自分で買う旅行とは負担が違います。
04特典航空券PLUSで必要マイルが増えた場合
図の内容をテキストで読む
- 往路
- 57,000 × 2人
- 復路
- 90,000 × 2人
- 合計
- 294,000マイル
ビジネス特典の57,000マイルは基本額で、希望便をいつもその額で取れるわけではありません。PLUSで必要マイルが増えると、アップグレードとの差は広がります。ただ、アップグレードにも特典枠が必要です。対象運賃の航空券を買う前に受け付け状況がわからなければ、少ないマイルで乗れるという計算だけが先行してしまいます。
ビジネス特典の必要マイルが増える日には、対象の有償運賃も高くなっている可能性があります。現金の見積もりも同じ日・同じ便・同じ人数でそろえると、古い安値を混ぜずに比較できます。往路が基本額、復路がPLUSの場合は、片道の額を単純に4倍せず、それぞれの必要額を人数分足します。
例えば往路が1人57,000、復路が90,000という仮の検索結果なら、2人往復は294,000マイル。ここへ、その時点の対象運賃とアップグレード可能区間を並べます。往路だけ上げる、復路だけビジネス特典にするなど、区間を分ける発想も有効です。ただし片道航空券の運賃は往復の半額とは限らないため、組み合わせ後の総額で判断します。
05アップグレードの取消料と、元の航空券の払戻条件
図の内容をテキストで読む
- 未使用アップグレード
- 取消手数料なしの払い戻し
- 元の有償航空券
- 購入した運賃の払戻条件
- 日付変更
- 特典を払い戻し、改めて手配
JALの未使用アップグレード特典は、取消手数料なしで払い戻せます。日程を変える場合には、そのまま予約を差し替えるのではなく、一度払い戻してから新たに手配します。ただし、元の有償航空券には購入時の変更・払い戻し条件が適用されます。マイルが手数料なしで戻っても、航空券代まで全額戻るとは限りません。
アップグレードだけを取り消して元のクラスで乗る場合にも、その予約クラスの空席が必要です。連絡期限は原則として出発24時間前とコールセンター営業時間の早いほう。予定が変わりそうな旅行では、マイルの払い戻しに加え、元の航空券をいつまで、いくらで変更できるかが気になるところです。
夜便では必ずビジネスクラスで休みたい、という旅なら、空席待ちより確定済みの席を優先したくなります。一方、アップグレードできなくてもプレエコで楽しめる旅なら、対象運賃の座席自体に納得できるかが大切です。希望がかなわなかった場合に、どのクラスで乗ることになるかも含めた選択になります。
06予約前にそろえたい、運賃と空席の見積もり

比較に必要なのは、希望便の2人分のビジネス特典と、アップグレード対象運賃の見積もりです。それぞれのマイルと現金を控え、アップグレード枠があるかも確認します。全区間を取り消す場合、片道だけ変更する場合の負担を添えておけば、少ないマイル数だけではわからない違いがはっきりします。
同じ便の搭乗記は、マイルを使ってどんな座席に乗れるのかを知る手がかりになります。A350-1000の個室、787のSKY SUITE、SKY SUITE IIIでは、空間の使い方も異なります。これから航空券を買うなら、欲しい座席と旅行全体の予算が合うかどうか。対象券を持っているなら、その一便をより快適にするために何マイル使いたいか。自分の手配状況に合うほうを選べるのが、二つの方法を知っておく利点です。
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